「育てる服」という考え方 ― ガーゼが着るほど馴染む理由

いつもアトリエき・な・こをご覧いただき、ありがとうございます。

今日は、私たちが服づくりの根っこに置いている「育てる服」という考え方について、少し詳しくお話ししたいと思います。

買った瞬間が「完成」ではない服

多くの服は、購入したその日がいちばんきれいな状態です。けれど、ガーゼの服は少し違います。

ガーゼという生地は、洗濯を重ねるたびに繊維がほぐれ、空気をたっぷりと含みながら、少しずつ柔らかくなっていく性質を持っています。新品のときのふわっとした軽やかさから、数ヶ月後にはくったりと肌に馴染む優しい風合いへ。

つまりガーゼの服にとって、購入した日は「完成」ではなく「はじまり」なのです。

同じ一枚でも、育ち方は人それぞれ

洗う頻度、干し方、着る季節、過ごす時間――同じ形の服でも、その人の暮らし方によって育ち方はまったく異なります。

ある人にとっては、毎朝の家事の相棒として。
ある人にとっては、休日にゆっくり過ごすための一枚として。

生活に寄り添いながら少しずつ変化していく過程こそが、ガーゼという素材の最大の魅力だと私たちは考えています。既製品でありながら、時間をかけて「自分だけの一枚」に育っていく。そんな体験を届けたくて、私たちは一枚一枚を丁寧に仕立てています。

着る人の体温になじんでいく生地

ガーゼの服は、着るほどに、洗うほどに、その人の体温や生活のリズムを吸い込んでいくような感覚があります。新品を下ろしたときの少し張りのある肌触りも、半年後のやわらかくくったりとした肌触りも、それぞれ違った心地よさがあります。

どちらが正解ということはなく、その移り変わりそのものを楽しんでいただきたいというのが、私たちの願いです。

おわりに ― 育つガーゼを、日々の中で

kinakoのガーゼ服は、特別な日のための服ではなく、毎日の暮らしの中で少しずつ育っていく服です。

洗濯機から取り出すたびに、昨日より少しだけ柔らかくなっている。そんな小さな変化を感じながら、ぜひ「育てる服」としてのガーゼの魅力を楽しんでいただけたら嬉しく思います。

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